新城・勝手に応援隊

 新城市には、すばらしい自然があり、歴史文化の華が咲いています。そして、ふるさとを愛し情の厚い人々が住んでいます。こうした新城の三宝(「人」「自然」「歴史と文化」)を、独断と偏見で紹介していきます。

25日「前川健生コンサート」

 テノール歌手の前川健生さんが昨日25日、故郷の東三河・穂の国とよはし芸術劇場で3回目のコンサート「春の三河に寄せて」(遊音楽企画主催)を開きました。  前川さんは、県立時習館高校卒業後、国立音楽大学声楽科卒業を経て、東京学芸大学大学院音楽コースを修了。2015年10月、東京二期会オペラ劇場「ダナエの愛」でオペラデビューを果たしました。昨年2月には東京二期会オペラ劇場で「イル・トロヴァトーレ」の使者役にて出演。イタリア声楽コンコルソでのテノール特賞、浜松交響楽団ソリストオーディション第一位などの受賞を果たした新進気鋭のテノール歌手です。  第1部では郷土の詩人・丸山薫作詞の曲を中心に披露。「汽車にのって」「香気」などで丸山薫の描く世界を歌い上げました。  ゲスト出演したソプラノの西谷衣代さんは、太平洋戦争当時に丸山薫氏が疎開した岩手県西川町出身。小さいころから丸山薫作詞による日本歌曲を歌ってきたそうです。西谷さんは、透き通るような歌声で「たんぽぽ」「さつきとなれば」などを披露し大きな拍手を浴びました。 コンサート後お話をお聞きすると「雪国の情景を雪のないこの地の皆さんに伝えられてうれしいし感激した」と喜んでみえました。  第2部では、オペラ「ファウスト」より「この清らかな住まい」、オペラ「トゥーランドット」より「誰も寝てはならぬ」などを演奏。「ラララの二重奏」では、二人の歌声が村上亮さんのピアノ演奏と一体となって鮮やかに情景を創り出し、観客はその世界に吸い込まれました。感動的な演奏でした。  前川さんは「バリエーション豊かな演奏になりました。こんなに楽しくなるとは思いませんでした」と満足そうでした。  前川さんは、5月6、7日(14時開演)にアイプラザ豊橋で開催の三河市民オペラにルイス役で出演します。