快晴の空が広がり冷たい北風が吹き抜ける元旦の朝、杉山の竹生神社(宮下潔宮司)で地元の中学生による「浦安の舞」が奉納されました。
冷たく清々しい空気に包まれた拝殿で、緋袴(ひばかま)に千早(ちはや)を羽織り、頭に花飾りを付けた巫女(みこ)姿の娘らが、雅楽曲に合わせて優雅な舞いを披露しました。息の合った見事な舞が来賓や初詣客らを魅了しました。
舞ったのは、春の祭礼でも披露した経験のある千郷中学校1年の鈴木有咲さんと長坂仁愛さんの2人。鈴木さんは「人がいっぱいの祭りのときとは違う厳粛な雰囲気で緊張したが、去年の経験を生かして踊ることができた」と微笑み、長坂さんは「人生の中でなかなかできない貴重な体験ができた」と喜んでいました。
宮下宮司と氏子総代の宮本正隆代表は「コロナ禍で中止が続き元旦奉納は4年ぶり。やっと元の形で元旦が迎えられた」と口を揃えました。
神社では、舞を小学5・6年生が毎年3月の春祭りに奉納しています。2016年からは元旦にも奉納しています。
地域の平安を祈る浦安の舞は、紀元2600年奉祝が行われた1940年、全国の神社で奉納されたのが始まりです。「うら」は心を指す古語で、「うらやす」で心中の平穏を表すとされます。